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平成21年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入選作品紹介

要介護・要支援高齢者の部

〔最優秀賞〕

老いてこそ心淋しく園内婚九十六歳かがやいており:中辻 百合子(89歳 大阪府)
K氏は鰥5年後福生園に。温厚紳士で、入園後浮いた噂ゼロ故驚きました。彼女は優しく女らしい人。
家族ゼロのかたは老歳こそ打ちとけて助け合う異性を望まれる事を、昭和26年から数十組の内祝言の仲人役をしながら始めて知りました。生き生き若返ってるK氏の横に乙女の様に羞らふ彼女。現在園内結婚5組正夫婦2組、福生園は定員70名です。

〔優秀賞〕

この年を年だ年だとバカにする悔やしかったらここまで生きろ:伊藤 みね子(92歳 宮城県)
自分がまだ幼き頃、ばあさん達が、お茶を飲み乍ら話していた事でした。
いつの間にか、自分もその歳になり、ふと、ばあさん達の話が、頭に浮びました。その言葉が納得出来る歳となり、自分と重ねて、出来た歌です。
亡き母が夢に出できて痛む足をさすってくるる何も言わずに:関口 すみ(88歳 栃木県)
私の母は、体が弱く50歳の若さでこの世を去りました。私の体は現在、病気により手足のしびれや痛みがあり、夜中、足に激痛が走る時があります。そのような時、夢の中に亡き母が出てきて、何も言わずに痛む足を摩ってくれます。今回の短歌は、そんな母親のありがたみを感じながら作りました。
気のむけば今でも針を使いおり私の服は着やすいという:野崎 千代(97歳 千葉県)
私は夫に先立たれたので、女手一つで子ども達を育てなければならず、産婆と家の家事、針仕事をして働きました。苦労を苦労と思うひまもありませんでした。中でも私の作った服は着やすいと人が言ってくれました。
裁縫は私の天職と思っていて、今でも針を使います。今回の受賞は本当に嬉しいです。
ありがとうございました。
吾れよりも物忘れ多き子を思う息子は古希に母は卒寿に:七條 行子(90歳 神奈川県)
寿の年を終えんとする時に便り届きてうれしさに泣く
今までいただいたことのないお知らせに涙がこぼれる程感激しました。永い人生にはいろいろありますが終りよければ全てよし。この度のこと戦死した夫へのうれしい報告が出来ると思います。
皆様の大変な御苦労に心から感謝いたします。
老いたれどまだ一人寝の寂しさは二十歳の頃と変はらざりけり:清水 芳枝(86歳 山口県)
私の人生の指導者は、亡き主人です。短い30年だったけど、必死で2人の男の子を育て、息子たちは教育界で活躍しています。日々の生活の中で主人の仕草や、言ったことを想起し、ハッと立ちどまり、主人の有難さに涙することも、度々あります。心情を素直に歌にし、とりあげていただき、本当にうれしいです。
幼き日「万の倉より子は宝」と祖父いつも言い今わたしが言う:池田 ハルヱ(102歳 愛媛県)
私は姉と妹の3人姉妹。母は二十代で亡くなり、私達は祖父母に可愛がられて育ちました。参観日には必ず来てくれ、賞状をもらうと大喜びしてくれた祖父母。
私の子供も3人姉妹。毎日来て話を聞いてくれ、笑わせてくれる子供達。子供の顔を見ると思わず歓声を上げてしまい、そして祖父の口癖を思い出してしまうのです。
己が身を案じてくれる彼女たち話してみれば人の妻なり:松本 友喜(92歳 熊本県)
施設で生活をしている。当然周りには女性が多く、いつもよく話しかけてくれる。何歳になってもその時(女性と話をする時間)は嬉しく、楽しい一時。元気の源。亡くなった妻の事、妻が亡くなった時のさみしさなどを逆に思い出してしまう。よく昔の事を思い出す。若かりし頃の兵隊時代の辛さ、昔の色恋沙汰・・・走馬燈のように思い出す。
そんな感情を抱きながら詠んだ一首です。
夢見ぬは惚けの始めと聞く夜の深き睡りに花溢れかし:松尾 安池子(87歳 鹿児島県)
顔面一杯に笑みを浮かべ、入賞の知らせを受け取りました。作品は姉が左右の大腿骨骨折するまでに詠んだものから応募しました。骨折を繰り返し、寝たきりになり、認知症も出てきました。唯一短歌への反応はよく、短歌誌等を読んでやると「おもしろい歌だ」などと評します。
今、施設の方々に感謝して毎日過ごしています。
貰いたる遺品のひとつが車椅子母の指紋が残りしままの:鍋倉 文子(85歳 宮崎県)
車椅子を愛用したる母の姿を偲び、我を励ましながら詠みました。楽しく老いる幸せ、詠む喜びを、全国ふれあい短歌大会に見出し、老いても人生一生が勉強です。今回の受賞我が身にあまる賞を戴きました。ひとえに諸先生方のご厚情のお蔭と感謝の念でいっぱいでございます。歌は生涯の糧として楽しみながら詠み続けて行きます。
ひい孫が目ぐすりさしてくれながら目をつぶるなと叱る可愛さ:池田 育子(87歳 宮崎県)
ひい孫は小学1年生の女の子です。連休になると孫につれられ私の家に帰って来ます。私が目薬をさしているとすぐとんで来て、「私がさしてあげる」と言って、容器を目に近づけます。目に入らねばよいがとヒヤヒヤで、思わず私が目をつぶりますと、「目をつぶらんで!」と叱ります。それがとても可愛いのです。

〔佳作〕

多田富雄鶴見和子の闘病記手もとにはげむマヒのリハビリ:坂場 さき(69歳 茨城県)

うつくしき日よりとなれや七夕の日に百三歳のいのりのよるに:石井 ソノ(104歳 栃木県)

「それ聞いた」又も言われる娘から言った覚えはないのだけれど:武井 キミヱ(83歳 群馬県)

土手に咲く野辺の花たち顔を上げ誰か見てよとほこらしげに咲く:山崎 喜美(101歳 埼玉県)

旅立つにいまがよろしと宣ひし母が決意をわが標とす:柏木 久子(81歳 埼玉県)

人の声夫の声にも似てきこゆ夜更けというにそっと戸を開く:島崎 アサ子(80歳 千葉県)

八十路まで亡夫(おっと)と住みし延岡の想い出夢に明年(あす)は白寿か:山さき ハルコ(98歳 千葉県)

吾娘ゆるせ仕事にかまけ汝が心気付かなかった愚かな母を:宮下 登美(90歳 東京都)

ささの葉の音楽会か雨足のおどって居るしとび廻ってる:若林 きみ江(97歳 三重県)

遠き道百歳迄も生きて来た脳梗塞で苦しみながら:森田 きく(104歳 京都府)

機械浴老いにはむごき初体験介護士のまなこ肌につきさす:白樫 芳枝(91歳 大阪府)

ヘルパーさん片付けくれし部屋ぬちに合掌をしてわれ筆を持つ:吉川 和(95歳 大阪府)

雪が飛び風がうなりし厳冬に我が身はなれし乳房いとおし:龍本 一子(79歳 大阪府)

七夕や祈りをこめて短冊に亡妻(つま)との逢瀬をしたためるなり:柏崎 禮造(96歳 兵庫県)

寂しくて泣き泣き眠る老婆でも朝は元気でみんなと一緒:家原 コマ(94歳 兵庫県)

よぼよぼのこんなばばでも頼られてひ孫の笑顔生きる楽しみ:岡本 みや子(92歳 兵庫県)

文箱より見付けし父の古手紙候文で書きしはるかな明治:中山 キチ(92歳 兵庫県)

事故で逝き二十一年置土産耳鳴り連れて逢いに行きます:藤井 みつ子(95歳 兵庫県)

することが何もない日々楽しめと言うのは易く暮らすは辛し:小出 縫子(89歳 奈良県)

慰めの娘もちょくちょく物忘れ我とそっくり老化の花道:吉田 オチヨ(98歳 和歌山県)

妻の手を固く握りて風呂に入る足なえの我の至福のときよ:羽場 聖介(76歳 岡山県)

突然に神様みたいな人と会い心の中に花が咲いたよ:宮田 千里(98歳 岡山県)

誕生日吾子にお祝いのべたれば産んでもらいし礼言われ涙:岡 愛子(88歳 山口県)

桜桃を掌にながめいつこの美しき実を今一度ふふみ給えよ:中村 美重子(83歳 山口県)

総入れ歯移植の角膜補聴器にあらためて謝し白寿めざさん:浦 弘子(94歳 山口県)

何事もうなづき居れば波立たず新成人と棲みたる今は:小林 利子(101歳 徳島県)

メインテーブルに着かねばならぬ誕生会いざ出陣と紅濃くひく:永岩 ちづ子(84歳 佐賀県)

コマッタネ ムズカシイコト ドウスレバ ヨイノヨイヨイ ドウスリャヨイ:長田 實衛(96歳 長崎県)

故郷(ふるさと)をいつ出たのかも知らねども今は千里の夢の国なの:里道 茂四郎(99歳 長崎県)

特養の庭に植えたる苦瓜の朝日をあびて緑あざやか:友枝 巴(102歳 熊本県)

デイでつくゲームの風船ゆうらゆらあらあらあちら ほらほらこちら:奈須 孝子(90歳 熊本県)

いろ紙でかえるを作って思い出す昔は田んぼでせからしかった:野田 ハルエ(91歳 熊本県)

赤い靴部屋に吊してクリスマスのプレゼント待つ子供にかえり:田川 シズノ(97歳 熊本県)

百点満点生きててよかったとび上るごつ今日のリハビリすごくうれしかった:小川 政紀子(84歳 熊本県)

もてすぎて男一人のデイの中誘い受けても身はひとつなり:冨田 務(84歳 熊本県)

我れ痛みて夫のいたさを今に知り夫の遺影に涙する:中野 ツギエ(93歳 熊本県)

電子辞書携帯電話車椅子が八十爺の神器となりつ:戸たか 禧(81歳 大分県)

幼児にかへりし夫にラブコール怪訝な顔で妻の顔見る:前田 幸(86歳 大分県)

バアバアと呼ばれた気がし起きみれば夜空一面金銀の星:中野 みこま(85歳 大分県)

引きあげの話題のテレビに涙するこの年になりても悲しき思い出:平松 千代乃(104歳 鹿児島県)

九十歳と思えぬ若き老女たち青空の下草とり励む:泉 ツヤ子(82歳 鹿児島県)

聞き返すこともなく過ぐ耳遠くなりたる老いの二人の明け暮れ:鎌田 泰典(88歳 宮崎県)

平成も明ければ成人二十年青春輝く良き年であれ:武 ナツエ(96歳 宮崎県)

四人いる朝の病室ほのかにも流れくるのはクリームの香:井上 きょう子(84歳 宮崎県)

車椅子思ったよりも難しくお願いします助けて下さい:大坪 トシ子(92歳 宮崎県)

妻も吾も難聴気味のこのごろは交す言葉にやさしさを欠く:中武 勝文(91歳 宮崎県)

老いも又たのし今日の日を如何に過ごさん此の日この時たか島 ミツエ(102歳 宮崎県)

目の神の生目神社の祭り日に目を病む吾を子は誘ひくる:野邉 純子(81歳 宮崎県)

走りゆく主人の後から我れまけずああなつかしき夢の世界で:長倉 カオル(89歳 宮崎県)

口数は少なけれども面会を心待ちせる夫(つま)の面ざし:恒川 田津子(79歳 宮崎県)

介護者の部

〔最優秀賞〕

肩かして夫をベッドに連れてゆくウェディングマーチ口ずさみながら:川越 千恵子(75歳 宮崎県)
夫をデイケアへ送り出し、着物に変身し、好きな踊りに現実をつい忘れる私です。きれいごとではないけど、どうせ一生楽しく明るい日々であるよう努めています。
おひねりを投げるしぐさをする夫のベッドの前で吾は舞いおり
このような毎日です。踊りも短歌も夫あればこそと何事にも感謝して生きて行きます。

〔優秀賞〕

父さんおこってしまってごめんなさい亡母(はは)の代わりにはなれないよ:荒嶋 礼子(57歳 栃木県)
車イスの父は、年々無理な事を言うようになりました。フルタイムで働き、車で1時間かかる父の所へ通っていた私は、疲れていたのかつい怒ってしまいました。「亡母なら父の我がままをきいてやれたのかな」と、フッと思い反省し詫びの気持ちを詠みました。
また、昔短歌をやっていた父を励ます為、私も詠みはじめたのです。
祖父の腕点滴のあとで傷だらけそんなあなたの笑顔が見たい:八幡 香奈江(22歳 宮崎県)
1年前、私の祖父は肝臓ガンで余命3ヶ月と宣告され入院していました。入院当初は元気で私がお見舞いに行くたびに笑顔で話していました。しかし、徐々に体力が落ち食事も喉を通らなくなりました。その当時は、祖父の腕は点滴の跡や身体中にたくさんの管が通り痛々しい姿でした。
その時のことを詠んだ短歌です。
親ともめ何で介護と言われたがお世話をかけた恩返しだよ:谷口 穂菜美(19歳 宮崎県)
「介護は安月給で体力的に大変よ」と進路を決める際、親に散々言われ、沢山もめました。介護の道を選んだ一番の理由は、今までお世話をかけた感謝の気持ちと恩返しを態度で表したいと思ったからです。裕福な生活にしてあげることはできませんが、両親が介護を必要とした時、傍で支えることを胸に、これから頑張ります。

〔佳作〕

老いてなお戦争語る利用者に御苦労様と手取り敬う:久保田 和加子(44歳 青森県)

名を問えば「恥ずかしゅうて言えません」乙女に還りし八十九歳:日置 香乃江(41歳 岐阜県)

介護する吾を励ます人有りて支えられつつ姑(はは)と母みる:橋本 生子(59歳 高知県)

梅雨明けて老妻お襁褓湿りなし今朝はパリッと施設へ行けり:山口 定徳(91歳 長崎県)

この細い体に何をして来しかホームの老人の背中流せり:三浦 恒子(54歳 大分県)

トイレ行く夫(つま)の両手(て)をひき思い出す運動会のフォークダンス:黒瀬 信子(71歳 宮崎県)

昔から素直でなかった祖母の口憎まれ口さえ今は愛(いと)しい:佐藤 充(22歳 宮崎県)

大の字になって眠れと夫の言う義母をショートにあずけた夜は:佐藤 冨士子(64歳 宮崎県)

医学書をもっと学びてデイケアの老いの健康みまもりゆかむ:鬼塚 恵一郎(81歳 宮崎県)

介護とは自分の為にすることと介護するたび自然に気付く:坂本 徳洋(35歳 宮崎県)

※人名については常用漢字を使用しています。

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