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平成22年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入選作品紹介

要介護・要支援高齢者の部

〔最優秀賞〕

くるくるとまわる地球にしがみつき振り飛ばされじと今日も必死に:鶴田 雪枝(101歳 福岡県)
毎日、日記を付けている母の便箋を見つけ、100歳の記念にと応募しました。「年老いて、耳や体が不自由になっても、この地球にしっかりと根を下ろして生きてこそ、家族や今お世話になっている施設の人たちから喜ばれ、安心してもらえる事が何よりも幸せなこと」と感謝の心で詠んでいます。100歳の母に素晴らしい賞を頂き、感激いっぱいです。代筆 大原美恵子(娘)

〔優秀賞〕

老いらくの恋は儚い手をふるるだけです亡夫よ許してたもれ:鎌田 キク(90歳 岩手県)
遠くの公園に花見に行き、満開の花の下を1時間ほど逍遙しょうようした帰りの車の中。昔の歌謡曲を唄ったら、隣の男性が私の手を取り、「たくさん歌を唄ってくれてありがとう。今日は楽しかった。彼方が好きです」と言われて別れました。そのかたと偶然に逢いました。3年前のことを思い出し手を取り喜びました。その時の気持ちを短歌にしました。
頭にのこる遠きふるさとまなうらに絵筆をとりて画いてみたくも:津田 ヱイ(106歳 神奈川県)
この頃、昔の若い頃の懐かしい風景が思い出され、毎日日記をつけ、和歌らしい言葉を書き連ねています。それを拾い集めて短歌を作りました。毎日ちょっと絵筆を持って花瓶のコスモスなどを下手ですが、画くのが楽しみです。思い出の風景も画いてみたいなーと歌ってみました。
亡き夫の好める色のマフラーに首をうずめて独りの花見:堀 和子(86歳 岐阜県)
亡き夫の大好きだった緑色のマフラーをして、一人で花見に行きました。いつしかマフラーに首をうずめて歩いていました。寂しく、悲しくなり、この一首ができました。
癒ゆるとは医師言はざりし病ひ癒え遠く歩めば波の音する:米田 蓮江(93歳 奈良県)
難病「パーキンソン病」、お薬が効きません。神様にお詣りに行きました。信ずればなほる、何故かそんな気持ちに一縷いちるの望を持ち、気づけば御神前にひれ伏していたのです。徐々に散歩できますまでに、そして、今日は波の音が聞こえます。「よく来たね」のお声に驚く私の心の天空に御慈愛深き御開祖、金剛様が輝いていられました。
眠りいてほほ笑む夫の顔見れば麻痺も忘れて楽しき夢らし:中村 カズヨ(90歳 長崎県)
10年程、脳梗塞の夫を介護しました。77歳で他界しましたが、毎日のように弁当を持って病院に通ったことを思い出します。ベッドの傍らに坐り、夫の眠っている顔を見ていると、一瞬笑っているように見え、辛い毎日にホッとした気持ちになったことを覚えています。そんなことを思い出し、作った短歌です。
朝毎にお茶をあげつつ名を呼ばふわが生きるかぎり汝はわれの子:大西 淑子(84歳 宮崎県)
私の長男は、大学卒業を前に発病し、あらゆる手立てを尽くしましたが効果なく、難病に指定されました。働きすぎないようにボランティアだけで過ごすことにしました。私は、この子を生んで申し訳ないと思い続けて来ましたが、亡くなって知りましたのは、一人前の充実した人生だったことです。このたびの賞は何よりのはなむけとなりました。
夜勤してつかれて帰る息子見て長生きごめんとつぶやく私:豊永 郁子(95歳 宮崎県)
終わりあると知りながら、終わりが見えず、95歳になりました。若き日は幾多の修羅をくぐり抜け、今はやさしい息子夫婦に見守られています。また、デイサービスでは、「おばあちゃま、おばあちゃま」と皆に可愛がられて、楽しく感謝感謝で日を送っています。
昔なら色恋ごともあったろに今はお互いいたわるばかり:佐藤 潔(86歳 宮崎県)
年を重ね、やっとゆっくり出来るかと云う矢先、大病を得て、病との闘いの日々である。九つ違いの妻と相次いで、病を得る身となったが、我を世話してくれている。今来し方を振り返ると、様々なことが思い出され懐かしい。これからの日々はお互いにいたわりつつ過ごせたらと思っている。
ばあちゃんとあまえる孫は相撲とり大きいからだも可愛いかたまり:安富 オワイ(91歳 宮崎県)
5,020グラムで生まれた孫。そのとき、私の祖父(孫にとっては高祖父)が、「この子は、すもとり、すもとり」といって抱いた。その子が今、本当の相撲取りになった。その孫「春日国」が幕下で活躍する姿をテレビで観ながらできた歌です。

〔佳作〕

くるまいす長き廊下をはげみ来てだれに言うべし個室のひとり:由利 比佐(87歳 秋田県)

鳥海の四季眼界に転変の日遠くして古里に老ゆ:中山 悠(103歳 秋田県)

ぼけ坊主よけて通れよ我が身からお茶も出せない茶菓子も無くて:横倉 きよ(86歳 茨城県)

吾よりも先に逝くなと祈りしに娘の夫死す吾れ大泣きす:高松 キミ(98歳 栃木県)

冬至風呂手足を伸ばせばほのぼのと湯気の中よりユズの香匂う:木暮 つる子(101歳 群馬県)

寅年に生れて九十五年男次の寅年百七までも:石井 倉之助(96歳 埼玉県)

老いるとは寂しきことよという人の童女のごとき顔(おもて)なりしよ:伴田 美代子(87歳 石川県)

元気にて白寿を迎え感謝するみんなで目出たく祝宴だ:湯沢 はつ(100歳 長野県)

ひそやかに遺影とならむ写真とりはかなきことを一つおえたり:杉村 ふさ(88歳 静岡県)

金魚売りたらいかついではっぴ着て売声高くふしおもしろく:植田 キン(100歳 静岡県)

盆踊り老いも若きも輪になってお手ふりふりにっこり笑顔:柴田 千代(100歳 愛知県)

パナマ帽汗にじませて帰宅せし七十年(ななそとせ)前の夫(つま)ぞ恋しき:中辻 百合子(90歳 大阪府)

老樹とて千万の花を咲かせたり百を迎えし我の目の前:泉 す枝(100歳 大阪府)

何事を書くでもなくてペンを持つ一月の冷たい雨の日:山田 被紀(88歳 大阪府)

心なき言葉に幾度傷付きて其の分人に優しくなれり:山本 榮(82歳 兵庫県)

晴れ渡る大空広がる桜の花我々は心いっぱい幸せ感もてり:塚本 綾子(100歳 兵庫県)

君に逢うただそれのみに生(あ)れきしと年老いるほどに想いつのりて:秦 寛子(86歳 広島県)

亡き夫と私のような星と星西と東に瞬き合いて:藤本 喜美江(87歳 山口県)

あちこちの桜の木々は小鳥にて時を忘れてさえずっている:三津田 邦子(102歳 山口県)

友達と歌うは楽しラブソングマイク持つ手がかすかにゆれる:小林 利子(102歳 徳島県)

食堂のソファーに友と二人居て「我は海の子」を声高く歌う:池田 ハルヱ(102歳 愛媛県)

雨ふって水たまりにはくつのあと空みあげれば雲流れる:井川 キクエ(100歳 愛媛県)

鍵穴を手にまさぐりて開けし夕べ遠くはるけき若き日の夢:白土 しず(94歳 福岡県)

他人(ひと)事に聞くには辛し若者の介護疲労に自死せるニュース:岡本 マサミ(86歳 福岡県)

年老いてからだは重くもどかしい楽しい思い出夢に浮べぬ:北村 ハツエ(100歳 佐賀県)

針穴に糸通す吾(あ)に亡き母が手をさしのべぬ明け方の夢:杉村 常行(97歳 熊本県)

左手で文字書くこともようやく馴れて思い出したる花の名を書く:竹田 タエ(90歳 熊本県)

ひ孫二人産れていまだ見ざるにいつも写真で可愛く笑う:藤崎 満(100歳 熊本県)

畑どりのじゃがいも玉葱人参のカレー大好き四世代:益田 耕男(103歳 熊本県)

目に映る月の気高く色さえぬ我れの心に幾末までも:笠 登与(101歳 熊本県)

雨上がり洗たく物が山ほどに乾いた後の気持ち良さかな:松村 ミサホ(101歳 熊本県)

老人(おいびと)の戦地の話身の入りて話はついに結末つかず:後藤 鶴繁(86歳 大分県)

嫁に来て百歳になる夏の日の昔の神戸の想い出はるか:鳴海 やく(100歳 大分県)

椅子持ちてここが綺麗と介助員優しき笑顔花火に勝る:中島 タマエ(94歳 大分県)

手探りを笑っていたがつゆ知らず明日は我が身になろうなどとは:前田 利雄(100歳 鹿児島県)

出席をとれば老爺は全員の返事するなり身をのりだして:有賀 公代(87歳 宮崎県)

こよひまたちひさく諍(いさか)ひ悲しみを抱き眠らん妻と吾とは:鎌田 泰典(89歳 宮崎県)

ケアハウスの一号室を新居とし九十歳のわが門出かも:熱田 美穂(90歳 宮崎県)

怒(おこ)りんぼに笑顔で応え語りかけ介護する人の心うらやましたか野 兼盛(98歳 宮崎県)

百を過ぎ思い出すのは学生時代無口な父と賢い母よ:中野 サエダ(103歳 宮崎県)

三度目の癌もつ気丈なわが妻よ手術も断り明日を見つめる:竹下 兼由(78歳 宮崎県)

利かぬ手でいびつに眉ひき紅をさす「おてもやんね」とかがみがわらう:柄本 ハルミ(86歳 宮崎県)

随想の昔ばなしのお飯事(ままごと)婆さまわらってひょっとこピース:安武 サダエ(86歳 宮崎県)

梅干はしわが寄っても花が咲く仲間に入れてよ日の丸弁当:稲沢 フヂ子(90歳 宮崎県)

明日までの命と知らぬ牛達のハミ取るさまに涙止まらず:田上 宣子(88歳 宮崎県)

年取ると我身の始末困るのにボケの野郎が近づいて来る:近藤 重喜(88歳 宮崎県)

母の日に花束もらってうれしくて感謝で杯一杯あけた:片野 スギエ(102歳 宮崎県)

百歳だ生きる力を握りしめマスマス元気リハビリ励む:田代 マスエ(100歳 宮崎県)

盆が来て家族揃って諸塚へ杉山ばかりの景色懐かし:淺田 チヨ(104歳 宮崎県)

亡き夫が蚊帳の外よりのぞきいてにっこり笑みて行きし夢見たり:上田 幸音(94歳 ブラジル)

介護者の部

〔最優秀賞〕

足腰に湿布を貼りて今日も行く百三の母の食事を作りに:首藤 志保子(80歳 宮崎県)
90歳まで和裁を続け、その後は家事に専念した母は、料理がとても上手でした。100歳からは伝い歩きとなり、私が料理を作るようになりました。今年の10月からは寝たきりとなりましたが、食事は台所で自分で食べて美味しいと言ってくれるので、作り甲斐があります。80歳の腰痛のある私ですが、母の厨に立つと元気が出てきます。

〔優秀賞〕

色白ね、ほめられ逆にほめ返す、すると私も昔はねー:弘川 弘美(49歳 佐賀県)
検温時、ある入居者の脈をとっていると「色白ねー、化粧品なんかいらんたい」とおっしゃり、私も「○○さんこそ、色白じゃないですかー」と返しました。すると、「私の父が色白で…。私も裸になると…。娘もミス○○賞をもらってねー」など、自慢めいたお話をされます。検温のたびに同じやり取りをしています。お互い女性同士、色白と言われて悪い気はせず、自然と笑顔になり、毎回笑顔で言葉を交わすことができ、良いコミュニケーションの場になっています。それを短歌にしてみました。
美味しいとの妻のひと声ききたくて食事のあとの会話楽しむ:肥田 一郎(90歳 宮崎県)
足、腰の弱い妻に代わって炊事をやりはじめてから、しばらく経ちました。なるだけ自家製の料理ということを考えています。また、調理には少々興味を持っています。二人きりの生活なので、食事の時はなるだけ会話を楽しむことにしています。その時、妻から「美味しいよ」と言ってくれるのが嬉しく、はげみにもなるのです。
コミュニケーションあんなに嫌いだったのに今では少し好きになりました:中武 若菜(18歳 宮崎県)
私は妻高校の福祉課に在籍し、介護福祉士を目指して勉強に励んでいます。2・3年時には施設実習も経験しましたが、初めは利用者の皆様とのコミュニケーションが苦手でした。しかし、名前を覚えていただいたりするなかで、だんだん楽しくなってきました。コミュニケーションを好きになった気持ちを詠みました。

〔佳作〕

幾年を互(かた)みに支へ来し日々の終はり近きをけふは知りたり:京野 幸子(76歳 秋田県)

世もよめず空気もよめず風よめずただ病む妻とひっそりと生き:青木 武(72歳 三重県)

新年度やっと座ったこのポスト事業仕分けで泡と消えゆく:川口 博子(74歳 愛媛県)

書棚には夫の好みし本多く健かなりし日戻れと祈る:山田 訓子(73歳 宮崎県)

老人ホームの母の一日は長からむ今年九度目の夏を迎ふる:和田 千年(57歳 宮崎県)

ようやくに妻居る施設へ入所なる翁見送る民生委員:鈴木 みち子(61歳 宮崎県)

「してあげたい」その思いだけじゃ届かないまだまだ未熟ナースの卵:宮元 美穂(18歳 宮崎県)

ありがとうと泣いてくださるその顔を胸に秘めつつ卒業します:甲斐 真由美(38歳 宮崎県)

厨に立つわが辺に寄りて夫は問う「家内はどこへ行ったでしょうか」:小野寺 郁子(80歳 ブラジル)

孫の恋決裂と聞き「時世だね」と鯖にレモンをキリキリ搾る:黄 娟娟(85歳 アメリカ合衆国)

ホームイベント開催報告一覧>平成22年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入選作品紹介

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