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平成23年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入選作品紹介

要介護・要支援高齢者の部

〔最優秀賞〕

トップページでご紹介の一首
君はマン我はヘッセのファンにて春のうららの立ち話長き
:市嶋 絢(91歳 京都府)
青ふかき空のかぎりに山櫻 アロヱの花見ゆ 堀切峠 
朝凪ぎの海風すずしわが影と 鬼の洗濯板てふ散歩
陽光いっぱいの地への旅は心の先師、若山牧水師の故郷への憧れでした。山ふところにも似た人情のおおらかさと暖かさが忘れられません。大好きな国からのプレゼントありがたく嬉しく頂戴致しました。人生の旅もまた邂逅の賜物にほかなりません。まことにありがとうございました。

〔優秀賞〕

庭に来たる小鳥がんばろうと鳴きながら東北に向かう今日も明日も:松原 るい(98歳 群馬県)
私は庭の花に水をやるのを日課にしています。あの恐しい地震津波の後、ぱったりと小鳥たちの姿を見ない時期がありました。私は福島にも松島にも何回も行ったことがあります。小鳥たちは被災地の皆様にがんばってほしいと、毎日飛んでいってさえずっているのだろうと思いました。私の気持と同じです。(本人談)
この世にてあの世を思う夕まぐれほわんほわんと合歓の花咲く:森 晴子(90歳 千葉県)
ほとんどのお友達と肉親が、みんなあの世にゆきました。いつでも呼んでくださいと、みんなに逢うのを心待ちにしています。その時すぐにわかってもらえる様に、ああ、ここだよと、すぐに呼んでもらえる様に、昔のままの自分でいたいと思います。大好きな合歓の花が咲けば、ほんわかとしたやさしい気持にひたされます。
被災地のニュース見おれば避難所に老い等が映る氷雨降る夜:桐山 眞末(87歳 岐阜県)
東北地方の大災害をテレビで見て、被災地の老人の姿が映ると、ケアハウスで介護を受け、何不自由なく暮らす私に比べ、お気の毒で涙が出ました。その夜は4月半ばでしたが、避難所の窓外はみぞれ雨でした。多くの苦しみを耐えて生きていらっしゃるお姿を見て、命の大切さを知り、私も痛みの愚痴を言わず、自分を励まし生き続けたいです。
「年だから」なんと寂しい言葉かなそのひと言でかたづけられる:伊藤 美恵子(95歳 兵庫県)
最近は加齢により今までできていた事ができなくなり、日々情けないと感じることが多くなってきています。施設のかたにはよくしていただき、感謝の気持でいっぱいです。これからもユーモアのある歌を考えて作っていきたいと思います。
転倒は注意欠きたる故ならむ己を律し日毎歩まむ:宇田 菊之(90歳 愛媛県)
明日は早く起きて野菜の種蒔をしなければと思って、ズボンを下げたまま裾を踏んでの転倒です。骨折の痛さ辛さをこの上なく味わいました。よそ見をしないこと、他のことを考えないで、目的に向かわなければと思っておりますが、なかなかできそうでできないものです。宮崎には従姉妹もおりますので行きたいですが叶わぬことです。
百とせをすごせし梅の切り株に朱き茸生ゆ二つ三つ四つ:福島 ミヤ(106歳 長崎県)
戦時中、家の庭に梅の切り株があり、その株に赤い茸が生えていました。昔、梅の木に生えた赤い茸は薬になると聞いたことがあったので、当時、食べ物もなく栄養も悪かったこともあり、その茸を煎じて飲みました。そのお陰ではないんでしょうが、この歳を迎える事ができました。今回、賞を頂き誠にありがとうございました。
酒過ぎて昼日中から心地良く今が何時か誰か教えて:東 忠次郎(103歳 熊本県)
父は、民謡をうたう事と、毎晩、お刺身でコップ一杯のお焼酎を飲む事を楽しみにして暮していました。母がいなくなった頃より、淋しさがあったのでしょう。お昼もちょっと飲んで、ウトウトと居眠りする様になりました。本当に気持よさそうに寝ていました。周りの人達に支えられながら、自宅で一人生活をしてた時の歌です。(小森 公子:娘)
古里を永久の住いと思いきぬなつかしき人はもうゐぬ:平松 千代乃(106歳 鹿児島県)
入賞のお報せを受けて、とても嬉しゅうございます。ありがとうございました。この年齢になりますと、なかなか思うようにはできませんが、うれしい時、さびしい時など大学ノートに言葉を書き留めております。日記のような、つぶやきのようなおそまつなものでございますが、これからも続けていきたいと思っています。
呆けるなよ呆けたらアカン我が心言い聞かせつつパソコン叩くたか野 兼盛(100歳 宮崎県)
百歳を迎える平成23年正月早々、台湾の女学校での教え子連名の百歳祝賀「松柏長青」の盾を戴き、敬老の日には、都城市長、宮崎県知事、内閣総理大臣様他多くの方々の、祝状や記念品を頂戴して感謝感激の至り。百歳の祝いありがたき、敬老の日介護のお蔭に親の面影。さらにお激励に勇気百倍して、呆け防止自立の道を邁進しよう。
父ちゃんよ盆はつら見せけ戻っち来いご馳走作って待っちょいからね:渡守 ミチエ(93歳 宮崎県)
父と母はデイケアに通っており、父は去年の4月に他界し、葬儀、四十九日と過ぎ、少ししたらお盆だ、と母も思い短歌を作ったのでしょう。その母も今年の9月に他界し、葬儀、四十九日と過ぎてしまいました。この知らせを見て、涙ぐむ私でした。母の形見ができました。親族にも知らせたいと思っております。父も母も喜んでいる事でしょう。(渡守 洋子:娘)

〔佳作〕

三陸沖地震の揺れの激しさに声も出せずに何も出来ずに:櫻井 ユウ子(78歳 宮城県)

震度5の余震来し夜孫はすぐ我が手を引きて車に急ぐ:熊谷 安夫(78歳 宮城県)

痩せ牛の瓦礫の浜に群れて立つ海の向うに原発炉あり:永井 貞子(90歳 秋田県)

口あけて乳歯の抜けた跡を見せ泣かなかったと笑顔の可愛さ:荒木 フク(95歳 福島県)

今のこと今忘るると言いていし母の言葉が我が事となる:斉藤 サカヱ(89歳 栃木県)

一人居の向き合うこともなき卓の椅子をすっきり一脚にす:秋本 初枝(97歳 埼玉県)

大津波あとかたもなく奪い去る戦時中とだぶってしまう:山根 静子(89歳 埼玉県)

わがままで叱ってばかりいた子供年老いて今その子の背中に手を合わす:飯塚 クマ(87歳 埼玉県)

針箱に何するとなくたまりゆく余りボタンのそれぞれの色:金重 美津女(95歳 埼玉県)

田の水に写す螢はふたり連れ津波に消えし人思いつつ:中村 久枝(86歳 千葉県)

憧れのマドンナが居るデイサービス我は百まで踊り忘れず:宮原 麟(88歳 千葉県)

眠れぬ夜飲んだつもりの睡眠剤机上で静かに待ち続けおり:野島 澄(81歳 千葉県)

指先をするりと抜けて改札をわれより先に切符が通る:木村 岩雄(92歳 千葉県)

大地震揺れるホームに驚きぬ助け合う手に介護士の声:横山 まさ子(96歳 東京都)

大津波石巻にてわが娘(こ)呑む永遠に望めぬ一家団欒:平鍋 千都子(88歳 福井県)

満月の光かすかに見ゆと云う眼を病む友と空をあおげり:広瀬 寿子(90歳 山梨県)

大病後ゲートボールを短歌に代え拙いながら三百首超す:中川 よつぎ(95歳 山梨県)

核の無き世にならぬかと雛段のやさしき顔みてふと思いけり:中村 千尋(81歳 長野県)

九十七の兄に助けてくれとおがむ夢元気になったよあなたのおかげ:小島 峯子(91歳 長野県)

亡き夫の笑顔で語る面影や今尚浮かべ吾を励ます:安達 まきゑ(98歳 岐阜県)

箱根路を襷をかけた若人のその気をもらう後期高齢者:遠藤 一代(85歳 静岡県)

夕暮れにピカリと光る小さな火源氏蛍が可愛じゃないか:植田 キン(101歳 静岡県)

われ死なば妹は如何になるらんと呆けそめたる後ろ手を見る:林 きみ(88歳 愛知県)

丘の上のホワイトハウス避暑客かそれとも恋路かくれ宿かな:柴田 千代(101歳 愛知県)

もうでなくまだ九十二と思えども徐々のおとろえ口惜しくもあり:野田 邦夫(93歳 京都府)

震災に僅かなお金を義援して事なかれと祈る高齢者の方に:原 美緒子(93歳 大阪府)

赤ちゃんが今でも好きで大好きで子育て今もやってみたいな:山澤 キイ(98歳 大阪府)

独り身の伴侶にせんと求め来し玩具の小鳥飽きもせず鳴く:平井 清一郎(91歳 兵庫県)

朝風呂に身も心もきよまればいづる言葉はああごくらくや:岡野 タカエ(95歳 奈良県)

励ましの娘の言葉杖として百の大山越えていくなり:吉田 オチヨ(100歳 和歌山県)

歩行器に縋る事なく頭上げ踵踏み出すけふのリハビリ:武田 春江(97歳 徳島県)

人間といううれしいものに生まれ来て百四歳の今日も歌詠む:池田 ハルヱ(104歳 愛媛県)

今日も又長い人生の旅を行くヨッコラショッと号令かけながら:鶴田 雪枝(101歳 福岡県)

夏も近づく八十八夜の茶摘みうたケアハウスよいつより新茶:村井 斐(100歳 福岡県)

ドクターが受診の度に見せくるるパソコンの中の由布岳の四季:塩谷 末子(69歳 福岡県)

あんパンは粒あんが良い人生も粒々があって面白い:黒田 冷子(84歳 福岡県)

いつ見ても笑顔は貴女の宝物と言えば介護士わが手を抱く:木田 百合子(98歳 熊本県)

老眼鏡外して拭きて掛け直し万葉集を読む生き甲斐なれば:戸たか 禧(83歳 大分県)

泣かされた酒だが今は墓にかくあちらの国ですきに飲みほせ:徳光 ミヤコ(82歳 大分県)

恋かとも思ふ齢は過ぎにしも夜の鶏頭にもえてくるもの:河野 保則(84歳 大分県)

デイケアを拒む日もある我の手を介護士優しくバスに導く:妹尾 源太郎(82歳 鹿児島県)

まむし食い卵を飲んで運動会それでもやはり三等賞:土持 トク子(84歳 宮崎県)

ボケるから頭使えと息子云うボケたらダメだとわかってますよ:黒木 千佐保(93歳 宮崎県)

生き物の糧を産むのは土なのに汚染されてはなす術のなし:松本 マサ(91歳 宮崎県)

いつの間に年をとるのか我が姿鏡の中に母の面影:大畑 シツエ(91歳 宮崎県)

皺顔に化粧たたきてデイサービス友と語らむ若き心で:野ざき クニ子(97歳 宮崎県)

ひたむきに短歌をひねる老女らをいとしと思う吾も老女なり:金丸 民江(92歳 宮崎県)

誕生日毎年最後と言い続け今年でとうとう百歳バンザイ:井ノ口 シノ(100歳 宮崎県)

長饅頭を食べながら思い出す母や父また妹達よ:中野 サエダ(104歳 宮崎県)

天照らすたったひとつの太陽がすべて受入れ愛の偉大さ:三上 治子(88歳 ブラジル)

介護者の部

〔最優秀賞〕

麻痺したる夫の手の爪マニキュアに映えそうな程細く美し:川越 千恵子(77歳 宮崎県)
朝夕の着替えの介助の時にいつも思う事を、短歌にしました。先が解らない生活だから何でも面白くが、私の介護を続ける姿勢です。他人が聞いたらびっくりする様なブラックな事を互いに言い合い、「あ、今のごめん」と私、「いいよ」と夫。介護の歌には、自分が主役と喜ぶ夫との、まさしく合作だと思っています。

〔優秀賞〕

手に熱い清拭しながら笑顔みる「介護」が「快護」になりますように:村田 ひろみ(39歳 大阪府)
清拭の際、拭く側にとって「丁度良い温度」だと、拭かれる側が温かいのはわずかで冷めるのが早いため少し寒く感じてしまいます。拭く側にとって「熱い」くらいが丁度良いとされています。手には熱いのですが、気持よさそうな笑顔をみることで、拭く側の心が温まります。「介護」が「快護」となるように心掛ける毎日です。
認知症施設入所の夫訪へば強き腕に吾を引き寄す:諸富 佐智江(82歳 福岡県)
週二回施設を訪問します。最近、私の腕を強く引き寄せて離そうとせず、別れを告げると施錠されたドアの前まで追いてきて、ドアの前に顔を押し当て佇んでいます。私の方が別れるのが辛くなってきて詠んだ歌です。
「孫のいる病院でなら入院する」祖母の生きがい私の夢:塩ざき えり(18歳 宮崎県)
心や体が弱くなっているのにもかかわらず、何かと理由をつけて病院を嫌う祖母。「私が将来看護師になったら、病院で会えるね」と言うと「入院したら、毎日えりが世話してくれるのか」と笑ってこたえます。入院せずに元気でいてくれるのが一番だけど、笑顔で話す祖母を見て「立派な看護師にならなきゃ」と思います。

〔佳作〕

真夜中に起きて何度も介護する外はしんしん雪降り積もる:佐々木 セイ子(86歳 秋田県)

介護とは一期一会と思い知る昨日の笑顔永遠(とわ)になりけり:堅田 季子(48歳 兵庫県)

「帰ります」「世話になった」と去ってゆく一周歩いて「あらこんにちは」:宮島 理佐(22歳 岡山県)

我のためだけにつくる夕食は味気ないよと仏前に申す:河野 美也子(66歳 山口県)

わからんごつなっても心配せんでよかわかる私が共におります:玉澤 真貴子(35歳 熊本県)

おばあちゃん作ってくれてありがとういつもの煮物忘れない味:松井 幹斗(11歳 宮崎県)

温泉にばったり出会ったお客様休日なれど入浴介助す:新見 啓介(25歳 宮崎県)

ついたてに隠れ棺運ばれる板一枚の世界の境目:中城 美智子(32歳 宮崎県)

ぎこちない動きからでも伝わるよ命を守る必死な想い:石居 大輔(20歳 宮崎県)

癒えたらば二人で祖国旅せんともう言わぬなり脳病む夫(つま)は:小野寺 郁子(80歳 ブラジル)

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