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平成25年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入賞作品紹介

要介護・要支援高齢者の部

〔最優秀賞〕

百二歳の我れの歩幅に歩を合はせ妻の墓にと息子添ひゆく
:松本貞夫(103歳 宮崎県)
妻を亡くしてはや二十有余年。その間淋しさをも紛らすかの様に歌を詠じてきました。しかし一世紀をも生きながらえてきますと、筆も進みません。足も衰えてきましたが、盆正月の墓参りは欠かしたことがありません。その様な状況の中で、妻への想いと墓参りに付き添ってくれる息子への感謝の気持ちを込めて詠みました。

〔優秀賞〕

人生はながくてほそいいとぐるまくるくるまわる咲くれんげ草
:服部ふみ子(103歳 愛知県)
知らぬ間に年をとり、長生きしたなと感じています。日が暮れてゆくように人生は短かいものです。私の人生くるくるまわる糸車の様にめまぐるしかった。体も糸のように細くなりました。幼い頃遊んでいた田んぼに咲くれんげ草。その光景が今でも目に浮かびます。ひとり生えし毎年繰り返し咲くあの姿は、私の人生に似ています。
足たたばとびてもいかん呆けては失禁するてふ妹のもとに
:林きみ(90歳 愛知県)
私が骨折で長期入院した時、老人ホームに一緒に入っている妹の事をフッと思い出し、一人残してきた事を心配していた時につくりました。この足が良くなったらすぐとんで帰り早く逢いたいという気持ちでした。
あじさいはうつり気な花と云うけれど私の彼もちと気にかかる
:片山雪子(103歳 大阪府)
このたびは、私の短歌が優秀賞に選ばれたとのお知らせに思いがけない事と感謝の気持ちでいっぱいです。娘宅に咲いているあじさいを見て、ふと浮んだものです。娘は同窓のかたとお茶飲み友達、その気持ちを察して作りました。私が百歳の時の歌百歳を過ぎて余生は、おだやかに夢追いつづけ、命の限りこの夢が叶った心境です。
お好み焼きぱつと反して焼き上げぬ九十五歳腕おとろへず
:坂本道子(95歳 大阪府)
私の入所している門真市堂山町老人ホームケアハウスロータスにて、時々あるクッキング同好会の時間にお好み焼きを作りました。私は最年長の九十五歳ですが、フライパンをふり上げてお好み焼きを裏返しました。その力が腕に残っているのを嬉しく思って、この作品をつくりました。
恋病昔はいっぱいしましたよ今かかるのは声病かな
:篠崎夏子(87歳 愛媛県)
昨年くらいから体調が悪い時には声が出にくくなります。周りのかたはそれを声病だとおっしゃいます。それを聞いて、遠い昔の記憶の恋病を思い出し、この歌を作りました。皆の世話にならないように生きてゆければと思っていた私もこの賞で自信を頂きました。これからは楽しみにしている詩吟やグラウンドゴルフを益々頑張ります。
百歳をはげます友のまた増えてショートステイの今日のぬし吾
:村井斐(102歳 福岡県)
この秋、私は いかしめられて満百二歳となりました。皆めぐりのお支えによるもので、師・友・近親の、それを思っています。「支え」という大きなもの無くば、今日の「優秀賞」もなく 老人の日のお祝いは私の最後のご褒美となりました。皆様のお支えを感謝し、心の一端を、のべさせて頂きました。
うぬぼれて一人で寝る夜さみしさよ亡き人の顔そっとうかがう
:平松千代乃(108歳 鹿児島県)
いつの間にか、六月で百八歳になりました。みなさんと楽しく毎日を過ごしてます。朝夕は、早くに逝った主人の遺影に挨拶をし、話しかけております。返事があるわけではありませんが、気持ちが落ち着くのです。そのような夜、つくった歌でございます。賞をいただきまして感激でございます。ありがとうございました。
すごいわね鶴は千年亀は万年あたしゃまだまだ百一でんねん
:立山秀子(101歳 宮崎県)
体調の良い日につくられました。今年で百一歳になり、自分では随分、長生きしたものだと思うも、ことわざに出てくる「鶴」と「亀」にはかなわない、という思いからつくられたようです。(施設職員)
セクハラと誤解なさるな介護士の胸の名札をただ見てるだけ
:前田利幸(86歳 宮崎県)
平成二十二年妻に先立たれ、私の乱れた生活を息子達が見兼ね、勧められて、ライフパーク「円か」に入る結果となる。介護士さんたちの優しさ、若さ、早く名前を覚えようと胸章を見詰める日が続く。覚えが遅く、忘れが早いのが私の短所。施設管理者を含む全員の顔写真の配布を提案。それが実現して短期間で覚える事が出きた。環境抜群の施設で長生きしそう。
母さんこれ「プレゼントよ」と子のくるる自作の杖にわが名刻みいて
:王林百合(89歳 台湾)
老いし今、何も出来ず何もせぬ老母をいたわりくるる子らに感謝しつつ幸せに暮らしています。最近私の歩調の乱れを感じてか既製品より最も軽くて持ち易く、その上紛失の場合を考慮して住所氏名まで入れてくれた親思いの心に打たれて素直にこの歌を詠みました。この度の受賞を心よりうれしく思っています。本当にありがとうございました。

〔佳作〕

朝早く仮設の奥さん働きに後ろ姿にエールを送る
:櫻井ユウ子(80歳 宮城県)
カタコトと足音聞こゆあの人か我等を守る夜警の人か
:来栖ハナ(99歳 秋田県)
読み終えし光源氏の物語心くすぐる恋の数々(かずかず)
:上野芳子(91歳 山形県)
朝おきて何よりたのしい朝ごはん小人数でもしずかでも
:亀井冬子(86歳 山形県)
一人きり孤島の様に椅子にかけ友帰りし後昔なつかし
:岸タネ(88歳 茨城県)
点滴の一滴一滴迷わずに寄り道せずに痛みに届け
:助田まさ子(90歳 茨城県)
梅の木よ一本のみで生ききたり朝おはようと声をかけるなり
:松原るい(100歳 群馬県)
親をおき逝きたる息子の足あとのいくばくかを知る九条の会
:石田満里子(87歳 埼玉県)
朝どりのブルーベリーの一粒を味わいてこそ今日の幸せ
:若松歌子(89歳 埼玉県)
我が生の証となるや唯一の戦時に生きし白衣の写真(うつしえ)
:村越くま(94歳 神奈川県)
まちわびた運動会僕は酸素ボンベを引き大声で応援したのしかった
:小林馨至(93歳 新潟県)
今朝もまた息子に叱られ家を出て優しさ求め通所介護へ
:内藤須美恵(90歳 山梨県)
痛みにもこんなに種類があるものか色々な病気いっぺんに背負って
:和爾隆政(87歳 山梨県)
亡き母とセーラー服の私が笑顔で語る夜明けの夢に
:鈴木千江(97歳 静岡県)
明けぬれば暮るるものとは知りながら秋の日暮れやちと淋しかな
:柴田千代(103歳 愛知県)
両乳房湯槽に浮きて軽ければアルキメデスの原理よぎれり
:坂上逸子(94歳 大阪府)
良き妻と自負せし我が恥ずかしい老いてゆく今わびること多し
:今川妙(100歳 兵庫県)
ごめんなさいあなたの為にならぬ母いつも願うは皆のしあわせ
:中村さとゑ(85歳 兵庫県)
老いてなほ雛の祭りに華やぎて手拍子うてば匂ふ甘酒
:西岡美江子(96歳 奈良県)
物忘れ多きを言えば「私も」とヘルパーさんは飽くまでやさし
:西包子(92歳 和歌山県)
はしぎれでぬいたるまごのえんじふくふるきみしんのおともたかく
:近藤照子(82歳 鳥取県)
自分より年若きもの見送りて長生きするも悩みなりけり
:弘中マスノ(95歳 山口県)
ねむたくていつしかまぶたとじているつゆの雨音我ききながら
:豊田富(103歳 徳島県)
孫くれたピンクの数珠が嬉しくてふと気が付くといつも撫でてる
:森岡シマエ(93歳 徳島県)
じつとして動かぬ瞳妻の手にそつと握らす白百合の花
:続木宗一(95歳 愛媛県)
亡き夫が今も待ちいる心地して旅の土産に酒を買いたり
:影山百代(88歳 高知県)
段差にはくれぐれ用心しつれども足に目玉のなきを嘆きつ
:竹下健次郎(94歳 福岡県)
明け方の夫の夢に励まされ朝日に向かい深呼吸する
:中島ハルヱ(91歳 福岡県)
泥沼のごとき介護の日もありき今受くる身にて卒寿を迎う
:水野ユミコ(90歳 福岡県)
介護受くる身にも希望の湧く日あり今朝の新聞に我が短歌の載る
:城戸栄(100歳 熊本県)
ワンピース当てて米寿の吾はまず鏡の自分に頬笑みかける
:清崎アイコ(89歳 熊本県)
島染めて昇る朝日に手を合わせ幸せ有れと祈る欲婆
:吉鶴ハマヨ(101歳 熊本県)
足腰が痛くなければどこまでも行ってみたいと汽車を見送る
:池永ヒサエ(101歳 大分県)
我が子達皆老人となりにけり思へば我は大老人か
:吉田喜美子(98歳 大分県)
夏になり庭のきゅうりいただきて昔の自作の味しのぶなり
:神園トミ(98歳 鹿児島県)
生涯に最後の旅と北の果て車椅子押す娘の腕細く
:堀和子(80歳 鹿児島県)
食欲のまだあるうちは大丈夫と息子は笑顔で我をはげます
:臼井照子(86歳 宮崎県)
勘違い何度入れても通らない変だと思う診察券だ
:河野キミ子(87歳 宮崎県)
戦死せしあまたの戦友偲びつつ我生き伸びて施設の友と
:倉掛こう三(99歳 宮崎県)
百歳を目ざして薬いらずの腹八分寿司は腹九分でもまだ物足りず
:黒木ヒサ(94歳 宮崎県)
満開のさくらトンネルくぐりぬけもう一回とせがむ夫よ
:合谷ヨシ子(93歳 宮崎県)
これほどに脆き体と思わざりき尻餅つきて腰骨を折る
:櫻井喜美子(89歳 宮崎県)
梅雨の雨長くふりつつ梅雨のある日本の夏の日々梅雨のあり
:寺原文質(102歳 宮崎県)
マイク持ち美声で歌う人気者デイケアいちの花形役者
:西キミ(86歳 宮崎県)
園児らがみこし担いで来てくれたホームの庭で天使がはしゃぐ
:林重雄(99歳 宮崎県)
わづか戻る税を楽しみ申告を終へて春めく午后を帰りぬ
:三嶋癸佐子(86歳 宮崎県)
奴さん続いて袴だまし舟目を丸くする実習の子等
:森迫里(88歳 宮崎県)
亡き母の老いゆく姿見ておけといいし言葉今われ子等に
:山中美代子(85歳 宮崎県)
神童はどっちに似たかで揉(も)める子よ嫁よどっち似とも亦楽しからずや
:林肇基(87歳 台湾)
このホームに歌詠む友が三人(みたり)居て隔月に訪(おとな)う吾も老いたり
:藤田朝壽(89歳 ブラジル)

介護者の部

〔最優秀賞〕

朝夕に元気な妻を夢見つつ口もとに添えるミキサー食かな
:加藤民應(85歳 宮崎県)
妻の食欲不振で体力が弱っていくのが心配だった頃の短歌です。毎食励ましながらの食事でしたが、この夏、尿路感染症で入院となり胃ろうを決断しました。やっと最近アイスやプリン等を食べられるまでに、体力と気力が回復してきました。一日に一食でも、ミキサー食を口から食べれる日が来ることを祈る今日この頃です。

〔優秀賞〕

よろめきてベッドの夫にキスをせり腰をかかへて押し上ぐる時
:尾羽根孝子(81歳 福岡県)
体位交換・おむつの取替え・パジャマの直しを終えて、頭を枕に戻そうと腰を上げた時よろけて夫に覆い被さり唇と唇がしっかり合わさってしまいました。「ゴメンネ、痛かった?」と額を撫でながらおかしいやら恥ずかしいやらで一人大笑いをしました。手も握り合った事のなかった主人と五十七年を経てのファーストキスです。
風呂上がり鏡の前に化粧する利用者様より女子力劣る
:砂川里香(31歳 宮崎県)
私の働くデイサービスでは、いくつになっても女性らしさを忘れない素敵なかたが多く、入浴後は皆さん鏡の前に並び化粧をし、容姿を整えホールに戻られます。その様子を見ながら、自分自身と比べ反省し、学ぶ毎日です。今回も皆さんに女子力向上の一歩として勧められ、短歌を詠ませて頂きました。
僕の名を忘れた祖母に会うたびに味わうつらさ未来の糧に
:愛甲隼人(20歳 宮崎県)
私の祖母は認知症です。大学受験からの勉強で忙しく、なかなか会いにいけず、祖母は私のことを思い出せないようです。母が私のことを祖母に教えている横で感じる何とも言えない気持ちを忘れないように何か形のあるものとして残し、将来、薬剤師として働くときに役立てたいと思い、この短歌を詠みました。

〔佳作〕

「よっこいしょ」王女のように乗る媼の車椅子押すわれは王子や
:伊藤保次(79歳 福島県)
腹いっぱい食べてみたいと云う夫に食事制限ときにはゆるく
:岩崎喜美子(75歳 埼玉県)
お義母さん何歳ですか聞くたびに本当の年は一度もなし
:井上智子(51歳 福井県)
実習中話してくれぬ利用者さん最後にくれた「ありがとう」
:白石亜弓(23歳 岡山県)
あの人の素敵な笑顔大好きで今日もみたいくしゃくしゃ顔
:中泉美紀(38歳 愛媛県)
「目が見えん」「飯(めし)が食べれん」それでいて「仕事は慣れた?」気遣うあなた
:秋山要(29歳 宮崎県)
デイサービス行く度母は若返り私の妹と言う人もあり
:坂本玲子(58歳 宮崎県)
鞄から飴玉みっつ出されても手抜きはできぬ今日のリハビリ
:田原公彦(55歳 宮崎県)
わたしをよくだっこしていた祖父の腕まさかこんなに細くなるとは
:西山未紗(20歳 宮崎県)
吾子の名も忘れし夫が故国にて雪遊びせし友の名を言う
:小野寺郁子(82歳 ブラジル)

ホームイベント開催報告一覧>平成25年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入賞作品紹介

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