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平成26年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入賞作品紹介

要介護・要支援高齢者の部

〔最優秀賞〕

加齢にはつける薬はありませんやさしさという処方ください
:石田満里子(88歳 埼玉県)
八十八そうもうすきに生きなさい主治医はいえり笑って帰る
というように、私の主治医はやさしくユーモアのある笑顔の処方をなげかけてくださいます。内科・整形・眼科など、たくさんの処方箋はいただきますが、やはりどうしてもつける薬のないところがあるのはしかたないことなのでしょう。このたびは選んでいただき嬉しいです。ありがとうございます。

〔優秀賞〕

もてるのはよく笑う人コソコソと笑わん私はもてないのよ
:谷澤としえ(89歳 岐阜県)
八十九歳という高齢ではありますが、ユーモアがあり、人を笑わせてくれるのは、作者の人柄です。「若い頃は着物を着て、短歌や俳句を詠んだ事もあった」と本人。ご家族は「エーッ!」と言われますが。また、料理を作り、大勢の人におもてなしをするのが好きだったようです。その時の楽しいひとときがふと浮かんできたようです。(施設職員)
下校の子不思議な顔して振り返る迎へ火もやがて死語とならむか
:横田すゑ(94歳 静岡県)
こんなすばらしい賞をいただき、とても嬉しく思っています。これを励みに、老の世の短歌を詠んでいこうと思います。
季語を見てカササギノハシわからずにスマホで謎解く午後の語らい
:石川貞子(85歳 愛媛県)
便利な世の中になりましたね。私も文明の利器に驚いている一人です。この歌は、デイサービスの午後の勉強会の様子をさりげなく短歌にしたためたものです。今まで気づかなかった事や新しい発見を願いながらこれからも短歌作りにいそしんで参りたいと思っています。
お父さんステテコの前縫いました妻の私が穿(は)いております
:鹿児嶋シゲコ(92歳 福岡県)
着ることのなかった下着を手直しして着ています。夏冬とても重宝しています。デイを夫の代わりに利用するようになり、十七年が経ちました。お風呂で男物の下着に気付かれても、幸い、私の話に笑顔で言葉を返してくださるので、安心して着ております。この度の受賞、さっそく報告しました。多分天国で苦笑いしながらも、一緒に万歳してくれていると思います。
さすたけの老の君はもいかにますおおかたは高齢者のあつまる席に
:村井斐(103歳 福岡県)
私はいま百と三歳です。まだこの年寄を一人前に扱って下さる場があるのです。短歌(うた)の会です。驚きと感謝に胸あふれつつ、時々寄りますが、寄るごとに髪白いひと、また人数も減ってゆきます。短歌(うた)の会ですから、みなの支えは短歌です。当今の世情は怖いこと多く、表現もむづかしい。思いのたけを語り合うためにも、短歌(うた)を作り合いたいです。
あかとんぼお盆をみかけとんでくるお盆がすめばまたどこに行く
:岩本又彦(101歳 熊本県)
私は老人で、毎日家の付近を歩き、たまには家の周りに座ってトンボを見たりつばめを見ては、この短歌を思いついたのです。私の人生を振り返り、赤トンボを私にたとえ、百歳をすぎてこの先も元気で暮らそうと思って、決意したのです。
老いたれば水は噛むごと飲まれよの教へ重たき明日は立春
:吉留鈴子(87歳 鹿児島県)
杳(とお)き日、年配の友達が「水やお茶は噛むように」と語られた事を、近頃、身にしみて懐かしんでおります。不用意に飲み、咽(むせ)ることも度々でしたが、この言葉を胸に、毎日おいしくいただいております。
旅のもと一間(ひとま)の奥に窓を見るさみしささそう秋しぐれの日
:平松千代乃(109歳 鹿児島県)
つたない歌をとりあげていただきありがとうございます。まだ少し若い頃、出かけた旅先であいにくの雨になり、休んださわやかな宿で、早く逝った夫を想い詠んだものです。今思い返してもあの時の時雨はさみしゅうございました。
「ワハハハ」に元気がでるとほめられる嬉しくてまたワハハハ笑う
:杉尾幸(92歳 宮崎県)
杉尾幸さんは、目が不自由ですが穏やかで明るく、声かけにいつも笑って応えて下さいます。「ワハハハ」と優しい笑い声を交えながら、ご家族のことなど次々とおしゃべりされます。皆、「ワハハハ」に癒されています。大いに笑って元気に、来年も短歌を詠んで下さることを願っています。(施設職員)
トップページでご紹介の一首
あくびでもくしゃみでもいい何でもいい声なき夫(ひと)の声と思えば
:柳田ミドリ(88歳 宮崎県)
九年も一声もなき夫ですが、時々おどろく様な大あくびやくしゃみを聞かせてくれます。それをあの夫の声と思い、また生きてくれる証と思い、感謝しながら詠みました。

〔佳作〕

ペニシリンの無き時代なり七十年前急性肺炎になりしも百歳を迎ふ
:渡辺芳子(99歳 北海道)
湯の街に白寿の祝い有難く絆尊し幸に恵まれ
:桑尾俊樹(101歳 北海道)
口論(いさかい)も生きてあらばのことなりきおだやかに夫は永久(とわ)のねむりに
:斎藤みどり(96歳 青森県)
バラの花寄りそうように笑ってる毎日みてて私のことを
:山田キミ(102歳 秋田県)
眠られぬわれを看取りつ夫(つま)もまた安定剤飲みて眠らんとす
:佐藤キヌ(92歳 秋田県)
種飛ばしダイヤのようなさくらんぼどこまで飛ぶか楽しいな
:門脇ウン(92歳 山形県)
意にそはぬ嫁といわれつつ努むれば「すまなかった」と義母(はは)は旅逝く
:関口京子(87歳 群馬県)
夫逝きはじめてさわるリモコンでみたこともなきドラマたのしむ
:木村桃子(89歳 千葉県)
真夜中に音もなく光動きおり夜廻り介護の心頼もし
:山田美枝子(101歳 東京都)
九十一生きすぎですよと困り者我が思うとも月日は過ぎゆく
:藤森暁美(91歳 長野県)
じょうものを縫っていました二十歳から和裁仕事で生きてきました
:中邑安子(103歳 岐阜県)
いろいろと子供と話したいけれど何話そうかわからなくなった
:廣江かの(101歳 岐阜県)
いつまでも一緒にいようと短冊に願いを込める大好きなお母さんへ
:加藤治夫(100歳 岐阜県)
五十年前に酒場で飲みし友今は介護の熱き茶を飲む
:小林禄郎(87歳 愛知県)
「ついてこい」心強いそのひと言に思わず知らず抱きつけるかな
:柴田千代(104歳 愛知県)
はす池にピンクのつぼみ顔出したいつ開こうかそうだんしてる
:若林きみ江(102歳 三重県)
病める身にいろんなことで亡き夫(つま)にたすけをもとめよきかあしきか
:堀喜美子(84歳 京都府)
趣味の友語る間に結婚を申込まれて我はとまどふ
:平松みよ子(91歳 兵庫県)
命はつる日まで静かに待てと言ふ彼十九歳のやさしき介護士
:戸田文江(92歳 兵庫県)
入隊の呉まで長き汽車の旅親代わりなる兄への面会
:裏出政子(89歳 奈良県)
でこぼこに変形したるこの足が百年も我が身ささえて
:下山貞子(100歳 鳥取県)
振り返る過去など次第に失くなりて九十五歳は今を楽しむ
:横田功(95歳 岡山県)
青春が余り楽しくなかった大正生れ今が老春九十一歳かな
:瀬尾敏子(91歳 岡山県)
枕辺に祖父の優しき団扇風(うちわかぜ)夢三歳の日よ走馬燈
:佐々木ハツミ(97歳 広島県)
ガンですよ医者に言われしこの身体脳卒中より快復早し
:村山勝治(82歳 徳島県)
母上の優しき声を思い出しうれしい夢をいつもみている
:豊田富(104歳 徳島県)
見て見てはひとりよがりの作りもの小さな子供に贈るよろこび
:相原アヤミ(100歳 愛媛県)
認知症の友幸せと言ふべきか今争ひしにすぐ仲良しとなる
:児玉登志(90歳 高知県)
祖先から引きついで来た血のバトン落としてなるか人生駅伝
:小嶋勇介(84歳 福岡県)
厭ですよ婆ちゃんカットは厭ですよ年をとっても気持ちは五十
:今藤子(89歳 福岡県)
彼氏がいまいないからまた楽し彼氏がおったら忙しいはず
:黒髪シマエ(98歳 佐賀県)
われもまた同じか食事待つ忘却老人の眼(まなこ)のするどき
:小林冨子(91歳 熊本県)
送り来し次男の俳句の絵の上手さ絵心なき子と思い居りしに
よし田喜美子(99歳 大分県)
今日もまた介護施設で暴れだし我が家に帰りしょんぼりする
:隈崎俊彦(84歳 鹿児島県)
我が心雲一つ無き青空にサシバの如く我も飛びたし
:安慶名喜美子(80歳 沖縄県)
白寿も間近なれども君若し夢の中にてランデブー哉(かな)
:上原敏(94歳 沖縄県)
免許証返して今日も車なき戦後を思い歩きていたり
:田中高穂(94歳 宮崎県)
デイケアで楽しく歌う想い出の歌懐かしく声張りあげる
:古道イツエ(101歳 宮崎県)
いつもニコニコして暮らすといつの間にやら気持ちまで楽になる
:片野スギエ(106歳 宮崎県)
面会に来ると娘の電話あり指折りかぞへ待つ間楽しむ
よし川ウメ(103歳 宮崎県)
高千穂の峯の麓に生をうけ神代の昔偲べる一世(ひとよ)
:倉掛こう三(100歳 宮崎県)
およめさんあかいスリッパもってきて私はずかしはちじゅうきゅう
:三樹エミ(90歳 宮崎県)
お父さん走ろの声に励まされめざす百歳スニーカー替え
:梅田一貞(92歳 宮崎県)
じいちゃんがばあちゃんの手を引きながら診察室へ微笑ましいなあ
:黒木キヨ子(87歳 宮崎県)
敵軍にナギナタ持ちて立ち向かう稽古懐かし遠き若き日
:平塚タマ子(95歳 宮崎県)
吾が余命あといくばくか知らねども命の限りうたを詠みたし
:松本貞夫(104歳 宮崎県)
十月でやっと百歳むかえらるまだまだ釣りたいおおもの魚
:酒匂仁平(100歳 宮崎県)
しょうじ戸を破ったねこに一発と杖にぎりしめ猫すまし顔
:甲斐ケサエ(85歳 宮崎県)
曾孫(ひまご)抱きよろめく脚のふがいなさ座りて抱けば乳の香匂う
:黄娟娟(87歳 台湾)
ホーム入り気がねもせずに介護され家族もたすかり日々感謝
:三上治子(91歳 ブラジル)

介護者の部

〔最優秀賞〕

「若き日は綺麗だった」と人の言ふ卒寿の母は野仏の顔
:永田ツヤノ(74歳 宮崎県)
近所の人は「若い頃は綺麗な人だったがね」と言って下さいますが、卒寿の母の顔は風雪に耐えてきた野仏の様に染みだらけで、目は瞑っているのか、開いているのか。話しかけても何の反応もない時もあります。そうかと思えば、優しい表情で「貴方のおかげで長生きできるとよ」と労ってくれる時もあります。

〔優秀賞〕

しばらくは話し声止みまな板の奏でる音に聴き入るおやつレク
:志水千登世(49歳 熊本県)
私の働く特定施設では、月に一度のおやつレクを行っています。皆さんの衰えない包丁さばきに感心すると共に、良き妻、良き母であったのだろうと想いを馳せます。三年前に亡くなった母の、まな板の奏でる音は、もう聴く事が出来ませんが、フロアに響く音は、皆さんと私の心をあたたかくしてくれます。
梗塞後杖にすがりて歩む夫英訳問へばスラスラ応ふ
:黒木美智子(79歳 宮崎県)
とにかく勉強家だった。英検一級に二十八歳で合格後もますます熱が入った。英語の授業は全て英語で!を早くから力説していた。梗塞後は、誠心誠意の病院で透析とデイケアのリズムが順調に流れていたのだが急変し、夏の終わりにあっけなく逝ってしまった。「コンプライアンスって何?」「ん、○○○○」声が聞こえてきそうである。
プロレスラーみたいなスタッフばかりだと頼りにされて苦笑い出る
:荒川福美(55歳 宮崎県)
私の職場スタッフは、体格が良い人が多い。初めて来所された利用者様が、私との会話で「ここの職員はプロレスラーみたいなやつばかりで太っているな」「頼りになるわ」と言われ、嬉しくもあり、複雑な気持ちになり、苦笑いで返しました。その時の気持ちを短歌に詠ませて頂きました。

〔佳作〕

家よりもデイが良いわと言われると嬉しいようで悲しいようで
:須藤由美(42歳 宮城県)
青春を惜しみ語りし利用者に「老人だって二度とこないよ」と
:木村貴亮(27歳 埼玉県)
忘れないあなたと過ごした四年間しわくちゃ笑顔とあたたかい手
たか乘宜孝(29歳 岐阜県)
出て行くと言った次の日ためらわず「こんなええとこあらへんで」
:柴丸隆子(49歳 山口県)
忘れたとなかなか覚えてもらえないけれど笑顔を見れればそれで良い
:藤田知章(29歳 宮崎県)
かわいいねどっちがそうか分からんが競うかわいさ百と私
:榎木雅美(21歳 宮崎県)
手作りの桜の杖に縋りつつ歩む米寿の君に付き添ふ
:坂本不二子(81歳 宮崎県)
色紙を重ねて作る夏景色本物見せたい向日葵畑
:甲斐いづみ(39歳 宮崎県)
何を忘れ何が出来なくなろうともあなたはあなた大事なあなた
:星野加寿子(38歳 宮崎県)
看病する吾も老いたりトイレにつれだちながら共に倒るる
:梅さき嘉明(91歳 ブラジル)

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