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ホームイベント開催報告一覧>平成29年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入賞作品紹介

平成29年度「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」入賞作品紹介

要介護・要支援高齢者の部

〔最優秀賞〕

涙くん考える度流れでるもう泣かせるのやめてくれない
:日下末子(88歳 宮崎県)
私は原爆当時まだ学生で、出来ないまま看護に当たって参り、学習は殆どしてなく、短歌の会も自分の思っている事又考えている事を書いてよいと思ってました。この度は思いがけない賞を戴き驚いて居り有難うございました。この年齢になりますとつい涙が出て来ます。

〔優秀賞〕

トップページでご紹介の一首
妻入院騒ぎのなかのダイヤ婚一人静かに祝い酒する
:大寺友一(92歳 千葉県)
初めての応募なのに受賞ということでありがとうございました。現在の施設に夫婦で入所しましたが、五年ほど前、妻の体調が悪くなって、バスで一時間ほどかかる重症の施設に移り別々に暮らしています。危篤となり入院の手続きやらその後の様子見などで忙(せわ)しかった時のことを歌ったものです。現在は小康を保っています。
トップページでご紹介の一首
補聴器に足が有るかと老いのぐちさがし物又一つふえたり
:溝上君江(98歳 滋賀県)
デイサービスの職員さんに勧められて応募し、入選と聞きびっくりし本当に嬉しいです。補聴器が行くえ不明になり家族全員が探してくれ、足でも生えて、どこかに行ってしまったのかと思い、その心境を歌いました。小学校五年生の時、担任の先生から短歌を教わり、ずっと続けてきて良かったです。
片麻痺の吾(あ)を看とりくれ十四年二人の娘(こ)らは毎日「母の日」
:田端喜美子(84歳 和歌山県)
婦人会に趣味の短歌会にと自転車で走り回っていたのに、十四年前脳梗塞で倒れ、左半身麻痺になりました。医師に「回復は諦めて」と言われ目の前真っ暗に。でもデイの職員さんに優しくして頂き、二人の娘の栄養献立で元気を取り戻せました。皆に気遣ってもらい、毎日母の日のよう。賞を頂いてさらに喜びをかみしめています。
夫逝きて五人の子供育てしが偉い子はいぬが皆親おもい
:三島リチエ(97歳 島根県)
此度は身にあまる賞を頂き嬉しく思います。ありのままを詩いました。私は本年九十七歳で居りますが、戦前戦後共に働きました夫は九十歳で他界いたしました。私はお蔭で今日元気に幸に暮らして居ます。先日からはデイサービスに通う様になりました。楽しく、家族に世話をかけない様にと頑張って居ります。百歳までは元気で生きようと思って居ります。感謝です。
銀色に街はたそがれ帰るべきわたしの路(みち)はどこにも見えぬ
:藤本アサ子(100歳 山口県)
年をとって足を悪くして、自分の家ではなく、初めて娘の家に帰ったときに思ったことです。少し元気になって外へ出かけました。夕方、家へ帰ろうとしたとき、自分が本当に帰る家はどこだろうと思いました。自分の帰るべき家ではない、なんとも言えない寂しさを感じました。この寂しさは、生涯ずっと私の中にあるでしょう。
若いねと云われて私下むいてお化粧直しを致します
:鐘ヶ江壽娥子(90歳 佐賀県)
デイの方から若いと云われ少し恥かしくなりお化粧を下をむいてしております。老いても身嗜みする事を何時も考えております。此の度は思いもかけなくて本当にびっくりと嬉しさでございます。有難うございました。
フィリピンの戦野に埋めし我が戦友(とも)に見せてあげたい今の世の中を
:江波道志(95歳 鹿児島県)
私は今年十二月で、九十六歳になります。施設の方々に感謝しながら、週四日楽しく通っています。この短歌は、フィリピンの戦況が悪化の中私と戦友が、マラリアにかかり彼は亡くなりました。戦野に埋めたあと数日後に終戦になり生き残った私は、亡き戦友に今の豊かで平和な日本を見せてやりたかった思いで書いた次第です。
まどろみてひざより手帖すべり落ちいちょうの押花はらりと落ちぬ
:松村サネ(93歳 鹿児島県)
夕ぐれる人生九十三年過ごし来てわが人生にこれ程の有難き時を給うとは夢かとうたがうばかりです。何一つ子孝行らしき事も出来ずこの世を去るものと思っていましたが、最後にこれで一つ生きがいを見つけました。あの世で待っている父と母、私を育ててくれた祖母がどんなに喜んで待っていてくれるでしょうか。ありがとう。
卒寿宴(そつじゅえん)何の卒かよまあだまだ白寿(はくじゅ)や茶寿(ちゃじゅ)がお待ちでござる
:岩切光明(91歳 宮崎県)
若い頃担任した子供達の喜寿と私の卒寿が同じ年で合同祝賀会をする事になり、その席で卒の字が話題になったので、卒の字を通用異体文字で卆と書くから九十の語呂合わせで、決して人生の卒業ではないからねと言い大喝采でした。その日に生まれた句です。それをすばらしい賞に選んで頂き本当にありがとうございました。
息子たち延命などと思ふなよ母の一世(ひとよ)は幸せだつた
:山﨑百合子(91歳 宮崎県)
思いもかけぬ賞を頂き感謝しております。息子等に支えられ拘束されず自由に、歌を伴侶とし幸せの階段を登り病気も歌、喜怒哀楽も歌、体調を見ながら、好きな事し「編物押絵」が出来、足引きながら炊事も幸せのため。息子等に「ありがとう」と残したい言葉がこの歌です。私の人生本当に幸せです。

〔佳作〕

さあ仕事!!道具はどこに置いたかな?探し探して日が暮れていく
:高野新英(84歳 秋田県)
初めてのデイの利用日緊張し妻と二人で寄りそい待つ身
:渡部正一(90歳 秋田県)
敬老会食後の巨峰皮むけば寮母の指先白きを染る
:平山富治(88歳 埼玉県)
若き日の友はどうしているのかと聞きたいけれど聞く人は無し
:國田久子(85歳 岐阜県)
われぞいま「ほうとくえん」のこどもなりあさのつどいやなむあみだぶつ
:山越まさ子(105歳 三重県)
さびしくはないと自分に言いきかせ米寿の春のさくら愛でおり
よし岡蓁子(88歳 大阪府)
ばか馬鹿と裸足で追った日もあった杖を頼りの今日のこの足
:岡田文子(86歳 岡山県)
生活はよっぽど今がらくなのにつらい昔がこいしいのなぜ
:中務薫(90歳 岡山県)
声をひそめ娘の説きくれる「共謀罪」唯ごとならずも聞きとり難し
:吉持清子 (87歳 広島県)
ぼけているこれでは駄目と尻たたき頭をたたきわれを励ます
:岡田美代子(86歳 山口県)
テレビにて料理番組観ておればいつの間にやら口開けており
:中本節惠(84歳 山口県)
運転免許返して寂しき身のめぐり狭くなりしを初めて知れり
:原田嘉一郎(91歳 徳島県)
葬式代枕に敷きて逝きし母明治の心今に思うも
:岡本マサミ(93歳 福岡県)
ごはん後にしばらくするとごはんまだいつもごはんが気にかかる日々
:川崎サカエ(95歳 福岡県)
吾れは今百二歳となり老い人の短歌(うた)を心の糧とし生きる
:坂元トミ (102歳 福岡県)
生き生きとポインセチアは葉をひろげわれは採血の腕を伸ばしおり
:田中巳智代(88歳 福岡県)
デイケアの笑い転げた運動会歯抜け同士のパン食い競争
:藤中勝美(80歳 福岡県)
休み終え苑に帰ればおかえりと迎えてくれるもひとつの家
:野口照子(94歳 佐賀県)
朝散歩規則正しい生活で長生きしましょ私百五歳
:平川スミ子(105歳 長崎県)
結婚に父の一言馬鹿になれ肝に銘じて幸続く
:峰松易恵子(92歳 長崎県)
久々に髪を切りたり会ふ人ら若く見ゆると世辞を下さる
:吉田壽美(102歳 長崎県)
在りし日に夫(つま)が使いし汁椀を偲ぶ寄す処(よすが)の命日の朝
:嶋田梅子(94歳 熊本県)
部屋横の草地に雀一羽来る一羽というは淋しからずや
:長尾春海(97歳 熊本県)
逆立ちをしてみようかと年忘れおろかな我に気づいて笑う
:野口眞百合(84歳 熊本県)
啄木を友と語りて思春期のかけらを拾う施設の一隅
:益田喜美子(80歳 熊本県)
親よりも先に召されし子の為にやすらかなれと祈るはかなさ
:平田ノリ(95歳 鹿児島県)
おっぱいをよくさわるおじいさん怒りもならずただにが笑い
:内村千枝子(84歳 宮崎県)
あの世とはよほどよかとこ面白い帰った人もない聞いた事ない
:大畑シツエ(97歳 宮崎県)
電動カー便利なようで勝手わりい改造したい屋根や杖置き
:大畑松夫(83歳 宮崎県)
仏壇にお茶と線香あげてから爺さん思ってハーモニカ「プッ」
:奥村ナミ(90歳 宮崎県)
がんばれよがんばれよと人は言うこれ以上どうがんばるかおれにはわからん
:上石行男(82歳 宮崎県)
足は不自由なれど短歌書道塗り絵書きリハビリ楽し笑顔で暮らすなり
:児玉シヅ子(103歳 宮崎県)
脱皮して愛と平和をあるだけの声をはりあげ唱ってみたし
:杉田樹子(95歳 宮崎県)
我よりも先に倒れし息子なり私は元気で見守りやらむ
:髙橋秀子(91歳 宮崎県)
お互いに転ばぬように気を付けて分かれの言葉みな同じ
:谷口智子(86歳 宮崎県)
きもの着て盆踊りにも行きたいがすててこはいて氷たべ
:長嶺實(90歳 宮崎県)
恋多きなべくらさちこ百歳はいつになっても胸がときめくよ
:鍋倉幸子(98歳 宮崎県)
早朝に大人子供の声がしてはね起き見れど居ないはずだよ
:西園安雄(94歳 宮崎県)
短歌メモの鉛筆とみに濃くなり来四Bが六Bとなり八十九歳
:野邉純子(89歳 宮崎県)
ひとつづつ物忘れゆく老いの身に又新しき語の出で来る
:花田暢子(91歳 宮崎県)
婆ちゃんに負われし赤子早よ眠る不思議不思議と若嫁笑う
:日髙淑子(87歳 宮崎県)
一生を大島紬織り育て伝統工芸士をつらぬけた
:福澤サヱ(99歳 宮崎県)
年重ねほしいものはとたずねられ現金よりも年下の彼
:福永静枝(85歳 宮崎県)
庭にある老いた梅の木花咲かせ負けた気がする卒寿の私
:吹毛井千代子(92歳 宮崎県)
百歳の髪結う日まであと三年元気でいてねと美容師の孫嫁
:三角幸(97歳 宮崎県)
音もなく命を刻む置時計亡き子に代り生きねばならぬ
:溝邊昂(89歳 宮崎県)
目が見えずなんもできないでも楽しうまれてよかねいましあわせよ
:吉牟田ツギエ(95歳 宮崎県)
一年の過ぎるは早し何時よりか未来を語らず老妻もわれも
:黄培根(91歳 台湾)
高跳びの選手だつたと自慢する物干し竿のハードル指差して
:曽昭烈(87歳 台湾)
裏町の古き街灯だるそうに点滅しおり誰待つごとく
:李錦上(90歳 台湾)

介護者の部

〔最優秀賞〕

ありがとうその一言(ひとこと)が胸ふさぐ母さんホントはつらいんでしょ
:笹原和美(73歳 愛知県)
ありがとうございます。自力では出来ない事が多くなってきた無念さや、子供に迷惑をかけているという思いは口に出さず、いつもおだやかな微笑みで礼を言ってくれた母を思い出します。

〔優秀賞〕

戦友はみんな死んだと百近き父の寝言は宙を揺蕩(たゆた)う
:田中啓子(69歳 宮崎県)
父は四年数カ月の戦地中国での記憶に長年苛まれ、悪い夢をみてはうなされていました。それでも生死を共にした輩との絆は特別なものらしく戦友会には出席していました。しかし戦友達は一人逝き二人逝き・・・。苛酷な行軍を語りあう相手はもう誰もいません。そんな父の白寿のお祝いを今家族で計画しているところです。
長生きをしすぎたと嘆く九十の嫗のブラウス控えめの赤
:河合小夜子(68歳 宮崎県)
パート先の、ある日の会話から、生まれた短歌です。デイサービスでの触れ合いは、笑い声が絶えません。でも、中には淋しい笑顔の方もいらっしゃいます。その方との会話の中で、淡い花柄の服が、もう少し生きてみようと、ささやいているようで嬉しくなりました。赤の淡さが、心に残りました。
宇宙から地球の景色見るよりも百から見える景色が見たい
:内藤さおり(38歳 宮崎県)
介護実習で百三歳の女性とお話しさせて頂きました。その女性は自然体で謙虚でいつも感謝の言葉を惜しまず口にして、ユーモアもある本当に愛らしい方でした。その方と出会い、百年の人生経験を経て見える世界は宇宙から地球を見るのと同じくらい貴重な経験ではないかと、ワクワクした気持ちを歌に詠みました。

〔佳作〕

後遺症残る夫と混浴に入りて互いに古希を祝いぬ
:沼澤由美(62歳 宮城県)
わすれたらなんどもきいてくださいねたいせつなのはふあんかいしょう
:庄司絵里(49歳 山形県)
こんな手を握ってくれてと言うあなた素敵な手だよと今日も爪摘む
:中村佑惟(31歳 岡山県)
私より目は悪ければ手もふるえるそれでも器用さ私にまさる
:山口桃佳(20歳 岡山県)
親捜す心細げな入居者の母となりぬる二十歳(はたち)の若者
:田中美雪(61歳 福岡県)
朗々と音痴の夫のうたひびくそうだときどき朗々介護
:川越千恵子(82歳 宮崎県)
おばあちゃんさっきも聞いたよその話何回聞いても飽きない私
:川端万梨菜(19歳 宮崎県)
同じもの見ては綺麗と思えるは八十も四十も関係なし
:鳥原健一郎(43歳 宮崎県)
母娘(おやこ)風呂肌色くらべホイホイとオッパイつまむ手の母のかち
:古川俊子(77歳 宮崎県)
若いねぇ―と言われる内がはなですがわかいからってつかれはとれん
:弓削栄理子(27歳 宮崎県)

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